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2022年05月31日 「せき折工程」

5月31日(火)

先日紹介させていただいた、注湯(溶けた鉄を鋳型に流し込む工程)された鋳型は、その後、鋳鉄部分と砂に分けられ固まった鋳鉄の部分だけがここに流れてきます。
そしてこの工程で、湯道と製品が分けられます。
ちょうどそれは、ブドウをイメージしていただけると良いと思います。
ブドウの実とその枝の部分が集まって房になっている、その実だけを取り出すような工程です。
時に実(製品)が頑丈に枝(湯道)に着いていると、ハンマーでたたいて製品と湯道を分ける必要もあります。
しかし、まだ、表面には大量の砂が付着している状態です。
焼けた表面の砂をたたくと粉塵が出ます、強大な集塵機で粉塵を吸引していますが、それでも一日この部屋にいるとしっかり汚れてしまいます。
また、製品はまだまだ十分に熱を持っており、自然と温度も高くなってきますから、しっかり汗もかいてしまいます。
この工程で、製品と湯道が分けられ、湯道は原料として再溶解され、製品は次工程に送られていきます。
ブドウの実を分ける時にも、傷つけないように注意して行うように、製品を傷つけないように細心の注意を払って仕事をする必要があります。
また、房のどこをたたくかで、製品と湯道の分別の速度も異なり、肉体的な疲労も異なるのです。
その仕事は芸術です、以前は私も応援で入ることがありましたが、数時間の応援で全身が筋肉痛になっていました。
しかし、この職場の皆さんは違います、まるで振り上げたハンマーが引力で湯道にあたるとき、静かに製品と湯道が分かれていきます。「すげ~」いつも感心しています。
つまり、この作業もやはりプロの仕事だということです。

一方で、数キロの製品と湯道を腕二本で分別をするわけであり、上半身のほとんどが鍛えられてもいきます。
ある社員さんは、この作業をGYMと名付けており、お金をもらいながら筋トレが出来ると喜んでいます。

それでも大変なお仕事です、しかし誰かがやってくれるから会社全体が機能し、世界の部品素材を支えられるのです。

今日も皆さん、ありがとうございます。
堰折り工程の皆さんに心からの感謝を込めて。

今日も暑くなりますが、よろしくお願いします。

社長 松原史尚

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